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  • 合併症・後遺症について

乳がん術後のリンパ浮腫とは?原因、問題点、初期兆候について

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乳がん術後の合併症の一つにリンパ浮腫があります。

リンパ浮腫は、一度起こすと、簡単には元の状態には戻らない後遺症で、
予防が何よりも重要になります。

この記事ではリンパ浮腫とは?
リンパ浮腫の問題点、初期兆候について記しますね。

リンパ浮腫とは?

乳がん手術の際に行われる、腋窩リンパ節郭清などの影響で、
手術を行った側の腕にリンパ浮腫と呼ばれる合併症が起こることがあります。

リンパ浮腫を起こして違和感がある

そもそも、リンパ、とは、
リンパ液、リンパ管、リンパ節と呼ばれるものの総称です。

リンパは血管と同様に、体の老廃物を運ぶ役割をしています。

腋窩リンパ節乳房からのリンパ液を受ける場所であり、
そのため、リンパ節郭清が行われます。

一方で、腋窩リンパ節は腕からのリンパ液の通り道でもあります。

だから、腋窩リンパ節郭清を行うと、腕からのリンパ液の通る道の一部が
失くなります。

結果、手術をした側の腕にリンパ液が溜まりやすくなり、
溜まってしまった状態を、リンパ浮腫と呼びます。

乳がんのどの治療法で、リンパ浮腫の危険性がある?

乳がん治療のうち、リンパ浮腫を引き起こす可能性がある治療法は、
以下の3パターン。

 

上述のように、乳がん手術時に腋窩リンパ節郭清を行っている場合。

乳房温存手術後などの放射線治療の影響

また、センチネルリンパ節生検のみ、の場合でもまれに合併症として起きることがあります。

リンパ浮腫の問題点とは?症状、その後の合併症は?

リンパ浮腫は、リンパ液が溜まった状態のことです。

リンパ浮腫を起こした場合の症状としては、
腕が太くなり、腕がだるい、疲れやすい、違和感がある、
などが起こってきます。

リンパ浮腫を起こし、腕が太くなり、違和感、だるさ

リンパ浮腫は、通常の浮腫と違って、溜まっている液体が単なる水分ではなく、たんぱく質の多いリンパ液です。
そのため、放置していると、だんだん、皮膚などの組織が固くなり、機能障害を起こすという問題点があります。

また、リンパ浮腫は一度起こすと、スッと改善する治療法がないため、
予防が何よりも重要です。

乳がん手術の腋窩リンパ節郭清やセンチネルリンパ節生検、
放射線治療後には、リンパ浮腫を起こすことがある、と知り、
リンパ浮腫を起こさないよう、日常生活でも注意することが必要です。

リンパ浮腫の初期症状(初期兆候)と場所は?

多くは手術などを行った側の腕に起こります。

原因となるリンパ節の周り、つまり、腕の付け根から始まり、
だんだん、や、胸・背中前腕や、に広がっていきます。

リンパ浮腫はわきから始まり、肩や背中、腕などに広がっていく

初期症状としては
腕や肩がだるい、腫れぼったい
肩がこる、腕が疲れやすい など。

腫れぼったい感じや、しびれ感、
手を使うときの違和感 など

腕の太さが、10mm以上太くなっていたら要注意
すぐに、医療機関で相談しましょう。

まとめ

リンパ浮腫は乳がん手術の腋窩リンパ節郭清やセンチネルリンパ節生検、放射線治療後の合併症の一つです。

リンパ浮腫を起こすと、患肢の機能低下を起こします

また、リンパ浮腫は一度起こすと、治療が難しく、予防が重要です。

まずは、リンパ浮腫を起こす可能性について知り、リンパ浮腫の兆候を逃さないようにしましょう。

リンパ浮腫の予防のため、日常生活で気を付ける点については別記事で書きますね。


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