- 乳がんの検診
授乳期中に乳がん検診のマンモグラフィー検査は必要?検査後の影響は?
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授乳をしていると、普段より乳房自体に関心が行きますね。
赤ちゃんにおっぱいをあげていたら、普段は気づかなかったしこりに気がついた。
また、2年に一度、定期的に受けている乳がん検診のお知らせが、授乳期中に届いた!!
これらの場合、一体どうすればよいでしょうか?
今回の記事では、授乳期中の、乳房検査
特にマンモグラフィー検査についての疑問を中心にまとめました。
Contents
授乳中も乳がんの心配ってあるの?
そもそも、授乳中に乳がんができることってあるのでしょうか?
「子供をたくさん産んだり、授乳経験がある人は乳がんになりにくいのでは?」
という、疑問が出てくると思います。
関連記事はこちら。⇒ ☆
たしかに、子供をたくさん産んだ人。
授乳経験がある人は、出産・授乳経験のない人に比べて
乳がんのリスクが低いことは知られています。
しかし、だからといって、「授乳中には乳がんにならない」、というわけではありません。
むしろ、授乳中は、ちょっと注意が必要という点もあります。
授乳中は授乳期以外の乳房よりも、乳がんが見つけにくい
授乳中は、いつもと違って、母乳が作られ、貯めている状態のため、
乳房内は乳汁がたっぷり。
だから、ご自身で触ってみても、普段より 張って、
大きく感じるでしょう。
そのため、「乳がんが見つけにくい状態になる」、ということも事実。
触診、マンモグラフィー検査、エコー(超音波)検査のいずれも、
授乳期以外の乳房に比べて、見つけにくくなります。
だからといって、すべてが無駄なわけではありません。
それぞれの検査を受けるコツ、について書きますね。
授乳期中の乳がんチェックってどうする?
赤ちゃんのお世話で忙しいと思いますが、
お母さんが健康であることも、赤ちゃんや家族にとっては重要なこと。
乳がんがあるか、ないかをチェックすることも、
まわりまわって、赤ちゃんのためになります。
まずは、一ヶ月に一度は自己検診をする時間を取りましょう。
自己検診をするのは、授乳直後が良いですね。
生理が再開している方は、生理終了後の 4-5 日目ごろ。
乳汁が少なくなったり、張りの少ないタイミングを見計らって、自己検診をしましょう。
自己検診の方法はこちらの記事からどうぞ。⇒☆
なお、授乳中は、乳汁の関係で、乳腺をしこりのように感じやすいことも事実。
自己検診の記事に書かれているチェックポイントを意識して、
時間の変化はないかどうか、慌てずに再チェックしてくださいね。
授乳期中にマンモグラフィー検査は受けることができるの?
「受けることができるかどうか?」の回答は、「受けることができます」。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんに対する被爆が心配ですので、
原則、マンモグラフィー検査を受けることはできません。
一方、「授乳中」という理由では、マンモグラフィー検査の禁忌にはなりません。
しかし、授乳中のマンモグラフィー検査では以下のような
普段にはない、デメリットがあります。
授乳期にマンモグラフィー検査を受けることのデメリット2点
デメリットは大きく2点。
まず、普段よりも「痛い!!」と感じやすいです。
授乳期はいつもより乳房が張っています。
マンモグラフィー検査では
薄く乳房を伸ばさないことには、十分な写真を撮ることができません。
ですので、乳房が張っている分、痛く感じやすいと思います。
できれば、授乳直後に撮れると、少しはマシかと思いますが、
タイミング、難しいですよね。。。
ふたつ目は、苦労して撮ったマンモグラフィー写真の解釈が、
普段よりグンと難しいこと。
乳汁たっぷりな状態が、写真にも写り込むので、
正直、腫瘤があるかないかの判定は、ほぼできません。
しかし、マンモグラフィーの得意な石灰化の病変は、
他の検査では代わりができません。
ですから、「授乳中にはマンモグラフィー検査は受けないほうが良いですよ~」
とは言えないのです。
マンモグラフィー検査を受けたあと、授乳は可能?
マンモグラフィー検査では検査に必要な最低限の被爆があります。
しかし、その放射線が乳汁内に残ってしまうことはありません。
放射線防護は、「時間」・「距離」・「遮閉」、と言いますが、
放射線を発する物質自体は、マンモグラフィー検査では
体内に入りません。
ですので、検査終了後に授乳は可能ですよ。
授乳中にマンモグラフィー検査を受けることで癌の可能性が増えない?
マンモグラフィー検査は放射線を用いた検査です。
放射線には、逆にがんを作り出す作用もあるので、
ちょっと不安になりますよね。
特に、細胞分裂がさかんに起こっているところでは、
放射線の影響が出やすいと言われます。
たしかに、授乳期の乳房は、授乳期以外の乳房に比べて、
細胞分裂は起こっています。
しかし、マンモグラフィー検査を一度受けたくらいで
影響を受けるほどではありません。
乳房は、たくさんの細胞で張っているわけではなく、
溜まっている乳汁ではっていますから、
細胞自体もまばらです。
どうぞ、ご安心ください。
まとめ 結局、授乳期中のマンモグラフィー検査は?
授乳期のマンモグラフィー検査は授乳期以外のときに受けるよりも
①痛く感じやすい
②がんがあっても見つけにくい
という、大きなデメリットがあります。
一方で、マンモグラフィーでないと見つけにくい乳がんが存在することも事実。
不必要に恐れる必要もありませんが、
メリット・デメリットを理解したうえで、
マンモグラフィー検査を受けていただけると、ありがたいです。