乳がん情報ナビ

いくつかのつらい検査を最後まで受けていただき、ありがとうございました。

まず、乳がんは見つけることが出来ないと、
治療することはできません。

どんなに、「明らかに乳がんでは？」と、周りの人が思う状態でも、
本人さんが病院を訪れていただけないと、
私たち医療従事者が勝手に検査をすることも、治療をすることもできません。

乳がんは日常生活に戻ることが出来る可能性の高い、がんです。
治療を始めるのに、今より早い時はありません。
よく決断し、最後の結果まで、お聞きくださいました。

とはいえ、「手術まで、一か月以上先だと言われた」ということでは
大きく心配しないでください。
それほど急速には　がんは進行しません。

この記事では
・まず行っていただきたいこと、
・乳がん治療を受ける際に知っていただきたいこと、の
２点について主に書きますね。

まずは、心を落ち着けましょう

動揺されていると思います。

「私の余命はどれくらい？」「いつまで生きられるのかしら？」
「治療は苦しい？」「家族はどうなるのかしら？」
「これから、どうすればいい？」「誰に相談したらいい？」
「いったい、何が悪かったのかしら？」
「こんな風にしておけばよかった」

など、たくさんの疑問が頭の中を　浮かんでは、消え、浮かんでは消え、
すると思います。

これは、当然のことです。

「がん」は大きな、命に係わる病気で、ほとんどの方が初めての経験です。

でも、勇気を出して、治療への一歩を踏み出しましょう。
検査を受け、結果を聞きに行く、という行動を起こされたあなたですから、
治療にも取り組むことはきっとできます。

心を落ち着けましょう。

専用ノートを作りましょう

心を落ち着けるための、ひとつの大きな方法は、
いま頭から離れない、疑問や不安に思っていることを、書きだしてみることです。

片っ端から、すべて、思いつくままに　書きだしましょう。
なぐり書きでも、かまいません。

一通り、書き出せたら、一度、ペンを置きましょう。

乳がん治療を受ける際に、考える必要があることを、
以下の記事を参照して、まずは、概観をつかんでください。

がんの治療は、「情報戦」

どの医療機関で治療を受けるのが良いか、ということを調べるのも、
ひとつのことですが、
「自分が望む未来のために、どの治療や情報が必要か？」を調べ、人と相談しながら、
選択していくことが必要です。

人によって、「最善の治療」、というのは異なります。

「大きな病院で、最新の最先端の治療を受ければ、良いのではないの？」
と思われるかもしれませんが、そうとは限りません。

まず、乳がんの治療は、現段階ではこのように治療するのが最適、と思われる治療法が、
日本乳癌学会でガイドラインとして、発表されており、
大部分の医療機関ではそのガイドラインにのっとって、治療を行っています。

そういう意味では、どこの病院を選択しても、
乳腺治療の専門医が治療している限り、大きな違いはありません。

しかし、例えば、仕事をつづけながら、治療を受けるのか、
仕事などなく、少々遠くても、通い続ける体制が、整っているのか
ということ一つとっても、治療を受ける選択肢が変わったりします。

その際、自分の考えや状況をそのつど、記録して、明らかにしておくことは、
後に、医療従事者や乳がん経験者などに相談する際も、とても役に立ちます。

ぜひ、専用ノートを作り、
乳がんについて学んだことだけでなく、
その時の自分の気持ちや疑問、なども書き入れていくようにしましょう。

乳がん治療の大きな特徴

乳がんの治療は手術、薬、放射線などを組み合わせて行い、いろいろな方法があります。
どの方法が良いかは、ご本人と、担当医師が話し合って、決めていきます。
最近では一方的に医師が治療法を決めることはありません。

そして、乳がん治療の大きな特徴は　病気の場であり、
「女性の大きな特徴である、丸みのある乳房」について、
どのような考えを持っているかが、当事者によって、まったく異なっていることにあります。

そのため、それぞれの人の考えに基づいて、
「治療完了後の乳房のあり方」、も合わせて、
初期治療を受ける際に考えておかなければことが、
ほかのがん治療と大きく違うところです。

「がん」、と言われただけで、混乱しているのに、
「治療法？」「乳房の形？」など、初めて考えなくてはいけないことが
山積み、という状況になるわけです。

自分に最適の乳がん治療を選択するために、
どのようなことを考える必要があって、どれを選択していくか。
道筋をつけるためにも、記録は取っていきましょう。

「乳がん治療前に知っておきたいこと」の記事はこちらから　⇒　★★★

まとめ

少し、長くなりましたが、お読みいただき、ありがとうございます。
ノート、どのようなものでも構いません。

感じたこと、調べたことを記録して、
整理しながら、ご自分の望む未来、を選択していただけたら、と思います。

乳がん治療前の検査の流れ　➡　★★★

まずは読んでいただきたい、書籍が二冊あります。
これに関してはこちらの記事（準備中）にまとめました。
読んでみてくださいね。