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乳腺MRI検査とは?

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乳がんの検査に用いられる画像検査のうち、
乳腺MRI検査は精密検査で行われることの多い検査です。

一部施設では乳がん検診にも用いられますが、
日本ではあまり一般的ではありません。

今回の記事は、精密検査としての乳腺MRI検査について
まずは、どんな検査なのか、費用は?ということをまとめました。

乳腺MRI検査とは?

乳腺MRI検査とは、MRIという装置を使って、
乳腺内部の構造を映しだします。

多くの場合は、造影剤も利用して、
乳腺内の病気の有無を調べたり
病気があった場合は、その性質を調べたりする検査です。

MRI検査とは?

そもそも、MRI検査とは強い磁力を利用した装置で、体の内部の状態を
断面像として描出する検査です。
その画像を、専門医師が読み、判断します。

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装置の見た目はCT検査とよく似ていますが、
筒状の部位が、CT検査より長いです。
そして、放射線被ばくがないことが特徴です。

また、MRI画像自体もCT画像とよく似ていますが、
MRI画像の方が質的診断に優れます

↓ CT検査についてはこちらの記事から

・乳がんをCT検査で見つけることはできる?

乳腺MRI検査を受ける時の姿勢は?

乳腺MRI検査は、検査台の上に
あお向け(仰臥位)でとる場合と、
うつ伏せ(伏臥位)になった状態で受ける場合の二通りあります。

どちらの体位もメリット、デメリットがあり、
施設の方針や その時に必要な情報によって、異なります。

うつ伏せでとる乳腺MRI検査

こちらの記事では乳腺MRI特有のうつ伏せについて
説明しますね。

 

うつ伏せ(腹臥位)で行う乳腺MRI検査

乳房が自然に広がっている状態を画像にしたいので、
乳房の位置の下に、専用の台を置き、乳房が自然に垂れる状態にして
撮像します。

高さのある、二つの穴が開いた台です。

画像はこちらの紹介記事が分かりやすいです。
⇒http://www.omichikai.or.jp/park/jiten_26.htm

うつ伏せで行うメリットは、
きれいな画像をとることができ、より正確な検査ができる」、という一言につきます。

ただし、手術を行う場合の体位と異なるため、
仰臥位検査が選択される場合もある、ことが現状です。

乳腺MRI検査の診断方法、時間

他のMRI検査と同様に、
磁力信号をもとに作られたMRI画像を、専門医師が読み、判断します。
すぐに検査結果が出ることは少なく、
結果説明には数日~1-2週間かかることが多いです。

検査自体の時間は約30分ほどです。
乳腺MRI検査自体には痛みもありません。
ただし、造影検査を行う際には、造影剤を注入するための注射を行います。

乳腺造影MRIのための注射の準備

乳腺MRI検査の得意分野

乳腺MRI検査が得意とする点は以下の三点。

①正常乳腺と、病変を区別する
良悪性の鑑別診断
(存在する病変が、良いものか、悪いものか)
③乳がんの広がり診断
(乳がんだとしたら、どのような範囲で広がっているか)

 

実際は②と③の目的で、
病変が存在すると、あらかじめ分かっている方に対して
詳しい検査として行うことが多いです。

乳腺MRI検査の適応ーどんな人に行う?

上記、得意分野でも書きましたが、
マンモグラフィーやエコー検査で、病変が存在すると、
あらかじめ分かっている方に対して行うことが多いです。

乳がんがあることが分かっている女性

エコー検査でも良性と考えられるが、はっきりしない場合
MRI検査が行われます。
良性の場合は、生検を避けることができますし、
MRIで悪性が疑われる場合は、生検で確定診断を行う流れになります。
(ただし、検査の流れには、施設差などあります)

また、乳がんであることが生検で確定した方の場合は、
乳腺温存療法の適応となるかどうか
切除範囲をどのように設定するか
という判断のために検査を行います。

乳腺MRI検査を受けられない人は?

放射線被ばくの心配がない、MRIですが、
強い磁力を利用した検査なので、
検査を受けるために、クリアしなければいけない条件があります。
主なものは、以下のとおり。

金属物の持ち込み禁止 (メイク・お化粧も要注意!!)
・体内の心臓ペースメーカーなどの電子機器は壊れて
止まってしまうことがあり、禁忌です。
閉所恐怖症の方で受けられない方もあります。
妊娠16週目未満の妊婦さんでは、安全性がハッキリしていません。

MRIは心臓ペースメーカーは禁忌

詳しい、MRI検査の禁忌については、こちらの記事(準備中)をチェックして下さい。

乳腺MRI検査の短所

MRI検査は放射線被爆がなく、質的診断も得意なので、
検診として用いられる施設もあります。
しかし、検診に用いられることは一般的ではありません。

理由は以下の三つで、これらは乳腺MRI検査の短所になります。

・MRI装置自体の制約で受けられない人がいる

・検査時間が長くかかる

・MRI装置は高価で、乳がん検診に用いるほどには、普及していない

検査の選択に関しては、受けられる施設でご相談くださいね。

乳腺MRIに必要な、造影MRI検査って?

造影MRI検査とは、造影剤と呼ばれる専用の液体のくすりを、
静脈注射で、体内に入れ、撮像する検査のことです。

MRI検査はCT検査に比べて質的診断にすぐれていて、
撮像部位によっては、CTで必要な造影剤もなしでとることができます。

しかし、乳腺MRIについては、造影剤がほとんどの場合、必要です。
なぜなら、正常な乳腺と腫瘍とはよく似た画像を示します。
造影剤を使用した染まり具合、などで
良悪性の診断や、病変の広がり診断がはっきりわかります。

MRIで乳がんの広がりが分かる

ただし、体質や持病、妊娠中などの理由により、造影剤が使えない場合があります。
MRI造影剤の禁忌についてはこちらの記事(準備中)を参照下さい。

乳腺MRI検査の費用は?

フィルムの枚数で若干費用が変動します。

全額負担 1割負担 3割負担
単純MRI 約26,000円 約2,600円 約7,800円
造影MRI 約35,000~42,000円 3,500円~4,200円 10,500円~12,600円

乳腺の精密検査として行われる乳腺MRIは
造影検査が行われる事がほとんどです。

最後に

乳がんの検査方法はいくつかありますが、
検査を受ける方の年齢や健康状態などによりどの検査方法を用いるかは変わります。

乳腺MRI検査は、マンモグラフィーやエコー検査などで異常を指摘された方が、
さらに詳しい検査をするために受けることが多い検査です。

MRI検査を受けられない方もありますので、検査の前に、
ご利用になる医療機関の説明をよく聞いて、適切に検査を受けてくださいね。

↓ CT検査についてはこちらの記事から

・乳がんをCT検査で見つけることはできる?

 マンモグラフィー検査についてはこちらの記事からどうぞ。

・マンモグラフィー検査とは?と”痛い”の話 

↓ エコー(US)検査についてはこちらの記事から

・乳腺エコー(超音波)検査とは?


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