- 乳がんの精密検査・診断
乳がんの治療前に行われる画像検査とは?
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乳がんと分かったあと、治療法を決定するために、
さまざまな画像検査を行います。
今回の記事は、どのような目的で検査を行うのか、
どんな検査を行うのか、ということについて書いていきますね。
治療前の画像診断の目的は?
治療前にいろいろ行う画像診断も目的は主に以下の4つです。
それぞれの目的の理由を見ていきましょう。
乳房内での乳がんの広がりを調べる
乳房温存手術を行う場合の理想は、
乳がんをきちんと 残すところなくすべて取って、
なおかつ 出来るだけ形の良い乳房を残すこと です。
出来るだけ乳房の形をよくするためには、乳腺を出来るだけ
残しておきたい。
しかし、小さな乳がんが少しでも残っていると、
再発してしまうことになってしまいます。
つまり、乳がんがどれくらい広がっているかを、きちんと調べて、
乳がんの部分はきっちりとる、切除する、ということが必要になります。
この、乳房内での乳がんのひろがりを見るための検査は
造影剤を用いた、CT検査や、MRI検査が得意です。
それぞれの検査についてはこちらの記事を見てください。
↓ MRI検査についてはこちらの記事から
↓ CT検査についてはこちらの記事から
反対側の乳房病変の有無
乳がんは反対側にも同時にできている場合があります。
片方の乳がんに気をとられて、反対側の乳がんに気付かなかった!!
ということがないように、
治療前の検査は両側とも行うことが原則です。
マンモグラフィー検査、乳腺超音波(エコー)検査、CT・MRI検査で補います。
↓ マンモグラフィー検査についてはこちらの記事からどうぞ。
↓ エコー(US)検査についてはこちらの記事から
腋窩リンパ節への転移の有無とその程度
乳がんは乳房にできたがん細胞がちぎれ、
血流やリンパの流れにのって、全身に広がり、
色々な場所で根付くことで、転移という状態になります。
わきの下にある、腋窩リンパ節は、全身に広がる場合の、
第一関門と考えられています。
つまり、腋窩リンパ節が全く正常であった場合、
「乳がんの全身の転移はないだろう」、と考えられ、
局所的な治療を中心に治療法を考えていきます。
そのため、腋窩リンパ節に転移があるかどうかを
特に注意してしらべます。
調べる方法は、主に、CTやMRI検査で調べます。
場合によっては、PET検査などの核医学検査が用いられます。
また、手術の時に最終的な検査を行うこともあります。
(センチネルリンパ節生検 など)
↓ センチネルリンパ節生検についてはこちらの記事から
遠隔転移の有無
がんは上述したように、血流やリンパの流れにのって、全身に広がっていきます。
乳がんの場合、起こりやすい転移の場所は
肺・肝臓・骨・脳です。
遠隔転移を調べるには
造影CT検査、脳の造影MRI検査が主な検査です。
場合によっては、PET検査や骨シンチ検査などの核医学検査が
用いられることもあります。
まとめ
乳がんの乳房内の広がりと、全身への広がりの有無を調べるために、
マンモグラフィー検査、乳腺超音波(エコー)検査、造影CT検査、
造影MRI検査、PET検査・骨シンチグラフィーなどの核医学検査
といった、複数の検査を行います。
複数の検査を組み合わせることで、それぞれの検査の欠点を補い、
最適の治療法を決定していきます。
施設によって、行われる検査は多少異なります。
受けられる病院の先生とよくご相談のうえ、進めていってくださいね。