- 乳がんにまつわる お金のこと
乳がん治療での医療費控除。検診や再建手術でも使える?
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乳がんをはじめ、がんになると どうしても治療費が多くかかりますよね。
検診費や入院費など、バカにならない金額が がんになるとかかってきます…。
病気になったというだけでも辛いのに、税金を払う、ということまで出てくると、
辛さがどんどん重なりますよね。
そこで、日本では「医療費控除」という制度を導入しています。
この「医療費控除」について、考えていきましょう。
Contents
医療費控除ってなに?
一年間(前年の1/1~12/31)にかかった医療費が高額になったときに手続きを行うことで、
所得税が戻ってくるという制度です。
ご本人もしくはご家族がお勤めの場合、
所得税はあらかじめお給料から天引きされています。
この所得税の一部を返してもらうことができる制度になります。
医療費控除を受けられる条件は?
家族や自分の医療費が、
年間10万円を超えてしまった場合に「医療費控除」を使うことができます。
年間200万円までの医療費を控除してもらうことが可能になりますので、
「医療費がかかりすぎたな~」という場合は、
年間10万円を超えるかどうかを計算してみて下さい。
ただし、保険金や給付金などでその医療費を補てんしてもらうことができた場合、
そのぶんを差し引かなければなりません。
保険を使った場合は気を付けてみて下さい。
医療費控除の対象となるものは?検診は?再建術は?
対象となる医療費は
・医師等の診療を受けるのに直接必要な費用
(バス・電車での通院の交通費、部屋代、食事代、医療器具など)
・薬代
・治療のためのあんま・マッサージなど
が、あたります。意外と多くのものが対象になりますね。
つまり、乳がんを調べるための検査代金や治療費は当然含まれる、ということですね。
逆に、医療費控除の対象とならない医療費は
・人間ドックや健康診断の費用
・自家用車での通院のガソリン代
・本人や家族の都合による個室料
・診断書代
・ウィッグや専用下着の料金
・入院の時に購入した身の回りの品
などがあたります。
(参照:患者さんのための乳癌診療ガイドライン2014年版、金原出版)
つまり、純粋な検診は医療費控除の対象となりません。
ただし、検診の結果、治療が必要な病気(乳がん)が見つかった場合は、医療費控除の対象となります。
また、乳がんに伴う乳房再建術の場合には、医療費控除の対象となるが多くなってきました。
2014年から保険適用になった、人工物による乳房再建術。
保険適用の手術はほぼ、医療費控除の対象です。
また、それ以外の場合も対象となることがあります。
税務署によって、解釈が異なる場合があります。
詳しくは、お近くの税務署で、ご自分の場合は対象となるのかどうか、きっちりと聞きましょう。
医療費控除を受けるための手続きは?
医療費控除を受けるには、確定申告をしなければなりません。
確定申告とは、年に一度決まった時期に収入や経費を申請するもの。
(だいたい2月中旬~3月中旬です)
お勤めをされていて、一か所から給料をもらっている場合、
普通は確定申告の必要がないので、馴染みがないかもしれません。
「確定申告って、わからないから面倒くさい。」
と思う気持ちはわかりますが、
少しでも治療費の負担を軽くすることは、治療をきちんと受ける上でも
大切なことです。
確定申告の場(お住まいの近くの税務署)で
「医療費控除を受けたいのですが」といえば、係りの人が丁寧に教えてくれます。
医療費控除を受けるときに準備するもの
なお、ここで医療費控除の申告をするには、
医療機関で支払いをした際にもらったレシートなどをきちんと提出する必要がありますので、
必ずとっておくように注意してください。
一年間のレシートをきちんととっておいて、医療費がどのくらいかかったのかをきちんと申告することが大事です。
また、お勤め、サラリーマンの方の場合は源泉徴収票が必要です。
用意しましょう。
あと、領収書のない医療費(通院交通費等)も考慮されることがあります。
これらの記録もわかりやすく、まとめておきましょう。
まとめ
意外と多くのものに適用される医療費控除。
医療費控除は、毎年確定申告をしていないサラリーマンの場合、
五年間さかのぼって、申請することもできます。
治療が始まったら、体のつらさで、細かいことまで気が回らないかもしれませんが、
領収書(レシート)はきちんと分けて取っておきましょう。